相談事例集

2012.06.26更新

<相談内容>
 私の父は、父名義の農地で農業を営んでいました。私は、大学卒業後数年間、会社勤めをしていましたが、父が大病を患ったことをきっかけに退職し、農業を引き継ぐことになりました。その後30年あまり経って、父は亡くなりましたが、その間、私は、農業に従事し、父の土地を守ったことに加え、父を介護してきました。
 相続人は、私の他、弟と妹で(母は父より先に亡くなっています。)、遺言はないのですが、このような場合でも、法定相続分(3分の1)どおりしか、相続できないでしょうか。

<解決>
 この場合、あなたが農業に従事されてこられた点、お父さんの介護をされてこられた点をとらえて、被相続人であるお父さんの財産の維持、増加に特別な寄与をしたとして、法定相続分の修正を主張することが考えられます(寄与分の主張、民法904条の2)。
 どの程度の寄与分が認められるか、個々のケースにより異なりますが、相続人間の遺産分割協議がまとまれば、問題はありません。

 しかし、遺産分割協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に調停を申立て、そこで協議をする必要があります。
 それでも、調停がまとまらない場合は、審判手続で審判官(裁判官)に決めてもらうことになりますが、本体となる遺産分割調停のみを申立てているだけでは、遺産分割審判に移行した際、寄与分は審判の対象になりませんので、寄与分に関する審判の申立てをしておく必要があります。

投稿者: シリウス法律事務所事務所

2012.06.20更新

<相談内容>
 私の母は、預金や投資信託などの金融資産を預けていた銀行の担当者に勧められて、その銀行で遺言信託をし、私や妹も、そのことを聞いていました。
 母が亡くなり、その遺言を実現したいのですが、遺言執行者に指定されていた銀行から、諸般の事情により遺言執行者を辞退する旨の書面が届きました。
 私も妹も働いていて時間がなく、また、手続も複雑そうなので、どのようにして遺言を実現したらよいのか分かりません。
 なお、父は母より先に亡くなっています。

<解決>
 改めて第三者を遺言執行者として、遺言の内容を実現するためには、家庭裁判所に遺言執行者選任審判申立てを行うことになります。この場合、遺言執行者の候補者を推薦することも可能です。
 通常、申立てから1カ月以内には、家庭裁判所が遺言執行者が選任されます。その後、遺言執行者が預金等を解約して、遺言の内容を実現します。

投稿者: シリウス法律事務所事務所

2012.06.19更新

<相談内容>
 私は、父が生存中、父が所有している土地上に建物(私の名義で登記されています。)を建て、父の死後も居住しています。父が亡くなった時、これといった預金などの資産もなく、居住を続ける上で、父が所有している土地の登記名義を変更しなくても問題がなかったので、相続に関する手続をとらず、そのままにしていました。
 ところが、父が亡くなってから、12年経った今になって、私の妹が、土地には自分の権利もある、私が独り占めしているのは不公平であると言い出しました。
 父は、亡くなる間際に、私に対して、「お前に、この土地をやる。」と言っていましたし、土地上の建物は私の名義ですので、このままにしておいていいでしょうか。
 なお、母は父より先に亡くなっています。

<解決>
 ご相談からすると、遺言はないようです。お父さんは、あなたに土地をあげる旨口頭で言っていたようですが、残念ながら、これは法律上何の意味もありません。
 したがって、相続人は、あなた(法定相続分2分の1)と妹さん(法定相続分2分の1)となりますので、妹さんに土地の権利があることになります。

 あなたはそのまま土地全部を使い続けたい、一方、妹さんは土地の2分の1の権利を形(金銭)にしたいわけですから、そこに法的な対立関係が生まれます。
  このような場合、手続外で遺産分割協議をすることもできますが、多くのケースでは、主張が平行線を辿り、結局は、家庭裁判所の遺産分割調停で話し合うことになります。

 遺産分割協議の場面で、一方当事者の代理人として他の相続人と協議すること、代理人として家庭裁判所での遺産分割協議に出頭できるのは弁護士だけです。
 当事者で遺産分割協議を行うと、感情的な対立が増幅し、紛争を長期化させることもあります。弁護士は、依頼者のお気持ちも聞きながら、法律的に主張できること、困難なことを整理して解決への道筋を示すことができます。

 なお、このような遺産分割協議においては、弁護士は、原則として、双方の間に入って仲介的な立場で問題の解決を図るということをせず、一方の依頼者の代理人として解決を図ります。他の士業においては、資格上、一方の依頼者の代理人となることができないため、仲介的な立場に立って、遺産分割協議書のみを作成することもあるようですが、相続人間では利害の対立があること(ある相続人の相続分を増やせば、他の相続人の相続分が減るという関係)ので、ある相続人から依頼を受けた弁護士は、仲介的な立場に立つことはできないからです。

投稿者: シリウス法律事務所事務所

2012.06.13更新

<相談内容>
 私の父は、10年前に妻を失い、その後、足腰を悪くしたこともあり、私は、父所有の自宅に同居して、世話をしています。私には、妹B子、弟C男がいますが、それぞれ遠方に住んでおり、父の世話をしていません。
そのようなことから、父は、感謝の気持ちを込めて、自宅(土地・建物)や金融資産(預金、株など)の多くを、私に相続させたいと考えてくれているのですが、そのようなことは可能なのでしょうか。

<解決>
 このような場合は、遺言を作成することになります。
 遺言には、いくつか種類がありますが、後の紛争を防止するため、公正証書遺言を作成することをお勧めします。もちろん、遺言作成のための相続人調査(戸籍収集)、資産調査、文案作成、公証人役場との折衝、証人としての立会い等、弁護士がサポートします。

 また、相続人には、遺言によっても奪えない権利として遺留分減殺請求権(民法1031条)がありますが、ご相談の上、その対策も練ります。

 弁護士を遺言執行者として御指名頂いた場合は、遺言を作成された方が亡くなった後、遺言執行(遺言の記載された内容を実現すること)もさせて頂きます。

投稿者: シリウス法律事務所事務所

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