相談事例集

2013.06.25更新

<相談内容>
 私Aには、長男B、長女Cがいます。妻には、先立たれています。

 この度、遺言書を作成しようと思うのですが、これまでのいきさつから、長男Bには相続させたくありません。

 遺言書で、すべての財産を長女Cに相続させると記載しても、長男には遺留分があるので、実質的には長男の取り分を0にすることはできないと聞きました。

 他に方法はないのでしょうか。

<解決>
 このような場合、推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者)である長男Bを排除(相続人から除外すること)することが考えられます。
 
 

 推定相続人の排除には2つのやり方があります。

 一つは、生前排除です(民法892条)。

 推定相続人が、①被相続人に対して虐待をし、もしくは②重大な侮辱を加えたとき、または、③推定相続人にその他の著しい非行がある場合、被相続人は、生存中、推定相続人を排除することを家庭裁判所に請求することができます。

 もう一つは、遺言による排除です(民法893条)。

 推定相続人に上記①から③のいずれかに当たる事由がある場合、被相続人は、あらかじめ遺言において、当該推定相続人を排除する旨の意思表示をしておくことができます。もっとも、意思表示だけで、直ちに排除されるのではなく、被相続人の死亡後、遺言執行者が、家庭裁判所に対し、廃除を請求しなければなりません。

 また、いずれの方式の排除でも、注意点が二つあります。

 一つ目は、請求を受けた家庭裁判所は容易に排除を認めないということです。上記①から③の事由にあたるかを慎重に審理して廃除の可否を判断しますので、具体的な事実及びこれを裏付ける具体的な証拠が必要となります。

 もう一つは、推定相続人の廃除が認められても、代襲相続はありますので、例えば、排除された推定相続人に子がいる場合は、子が代襲相続します。

 したがって、相談者Aさんの場合も、長男Aの生前廃除や遺言による廃除をすることが考えられますが、上記の点に注意する必要があります。

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投稿者: シリウス法律事務所事務所

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