相談事例集

2013.04.16更新

<相談内容>
 先日、私の父Aが亡くなりました。父は、公正証書遺言を作成しており、この度、その遺言の内容を確認したところ、「相続財産である土地建物を長男Bに相続させる」旨の記載がありました。

 しかし、長男は、父が亡くなる2年前に亡くなっています。

 相続人は、二男である私C、母D、先に亡くなった長男の長女(代襲相続人)Eの3人なのですが、この場合、遺言の「相続財産である土地建物を長男Bに相続させる」旨の記載は、どういう効果を持つのでしょうか。


<解決>
 相続人となるべき人(推定相続人)が、遺言を作成した人より先に亡くなった場合、先に亡くなった人の代襲相続人に当該遺産を代襲相続させる旨の記載がない限り、原則として遺言の当該部分は効力を失います。

 したがって、このケースでは、遺言の「相続財産である土地建物を長男Bに相続させる」旨の記載があるものの、長男Bが先に亡くなっていますので、この記載は効力を失い、長男の長女(代襲相続人)Eは、当該土地建物全部を単独相続できないのが原則です。

 しかし、例外的に、当該遺言書の他の記載との関連、遺言書作成当時の事情及び遺言者の置かれていた状況などから、遺言者が、先に亡くなった方の代わりに、代襲相続人その他の者に当該遺産を相続させる意思を有していたとみるべき特段の事情がある場合は、代襲相続が認められます。

 よって、このケースでも、遺言者である父Aが、先に亡くなった長男Bに代わって長女E(代襲相続人)に、当該土地建物を単独相続させる意思を有していたとみるべき特段の事情(長女Eが父A、母Dと同居し、面倒を見ていた、他の遺産は、母Dと二男Cが相続することになっていたなど)があるときは、長女Eは、遺言の効力として当該土地建物を単独相続することができます。

 もっとも、特段の事情の有無は微妙な判断となりますので、遺言書を作成後、推定相続人が先に亡くなられた場合は、改めて遺言を作成することをお勧めします。

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投稿者: シリウス法律事務所事務所

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