相談事例集

2012.07.10更新

<相談内容>
 この度、私の父が亡くなりました(母は先に亡くなっています。)。遺言はなく、遺産としては、預金等の金融資産3000万円相当があります。

 私には兄が一人いますので、法定相続分は、私と兄で各2分の1ということのようですが、兄は、2年前に自宅不動産を購入するにあたり、父から1000万円の贈与を受けています。

 この1000万円の贈与は、今回の相続に影響を与えないのでしょうか。

<解決>
 この場合、お父さんからお兄さんに贈与された1000万円を、特別受益であるとして、具体的相続分を計算すべきであると主張することができます。

 共同相続人の中で、被相続人から遺贈を受けたり、また婚姻や養子縁組のため、あるいは生計の資本として、生前に贈与を受けた者がいた場合に、別に相続分の前渡しを受けたものとして、その者の相続分を減らす制度があり、このような遺贈や贈与のことを特別受益といいます(民法903条)。

 ご相談の場合であれば、具体的相続分は次のように計算されます。

1 みなし相続財産
  3000万円(被相続人の下に現存)+1000万円(2年前に兄に贈与)
 =4000万円(みなし相続財産)

2 具体的相続分
 (1)相談者
   4000万円(みなし相続財産)×1/2(法定相続分)
  =2000万円(具体的相続分)
  →現存する3000万円の金融資産から2000万円を相続することになります。

 (2)お兄さん
   4000万円(みなし相続財産)×1/2(法定相続分)-1000万円(贈与分)
  =1000万円
  →現存する3000万円の金融資産から1000万円を相続することになります。

投稿者: シリウス法律事務所事務所

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